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zoom RSS TERADA闘病記 第7回

<<   作成日時 : 2016/09/10 20:20   >>

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転がせDESTINY < 入院バブル >


なんだかんだ言ってもさ、オレも結構、デリケ―トな部分を、持ち合わせちゃったりしてるわけ。

見舞いに来てもらうなんて、これまでの人生で、まったく経験ないわけだしね。

だって初めての入院だからさ。

基本的には断わっていたんだけど。

それでも、かなり積極果敢に見舞いに来てくれる関係者がいてさ。

ポ―タブルDVD、ipod、CDウォ―クマン、花に、プロレス雑誌、みうらじゅん著書、三代目魚武 濱田成夫 著書…そして現金(げんなま)イヒッ。
 
いや〜不謹慎ながらも、入院バブルのような有り様でございまして、退屈する暇なんてないって―の。

ちなみに、オレの入院していた病棟は比較的遅くまで、見舞いに訪れた方々が残っていても怒られない病棟でね(基本、60代以上の年配の方しか入院していないからだろうか)

そうとはいっても、消灯時間の5分前に滑り込む奴なんてのは、なかなかいないよ。

実際に、不審者だと思ったくらいだからね。

おまけに悪びれることなく無邪気に微笑まれてもな〜(笑)

そんな男( OVER 40 )が、ベ―スを弾くバンドで唄わせてもらっております。  




転がせDESTINY < 再びの緊迫感 >


当たり前ではあるが転院しても続いていた禁食。

8日間で終わったんだけどさ。

仙人に成れてしまうかのような気分だったよ。

水と、豆腐だけで、数ヶ月過ごした仲間の話を思い出したよな〜。

そいつの場合は、レコ―ドに金を遣いすぎてしまっての話で、全く同情の余地なしなんだけどさ。

しかし、夜が眠れないのなんのって。

食べ物以外のこと思い浮かばないんだもんね。

何を食べたいとか言うより、想像を超える、ボリュ―ムの食材で自分が調理して、そのメニュ―をぺロリと、たいらげてしまう、そんな空想で空腹を満たす始末。

だから病気のことなんて考えられなかったよ。

空腹すぎてさ。

禁食が解除されて、食事(おかゆ)が始まったんだけど。

これがまた、意外に食べられないもんなんだよね。

自分でも驚いたんだけどさ。

おかゆで充分に満たされてしまうんだよね。

もちろん徐々に食べれるようになっていったんだけどさ。

食事が始まって数日後には、鼻からのチュ―ブを外す処置が行われたわけ。

腫瘍で圧迫されて、極端に細くなっていた胆管に、人工の管を挿入する処置ね。

その際に再度、細胞を取り出し、悪性か否かを検査してもらったってわけ。

鼻からのチュ―ブに、おさらば出来たと同時に、喉のあたりにあった違和感もなくなり、ずいぶんスッキリ。

転院して、ひとしきりの検査と処置が終わった。

あとは主治医の説明待ちってことになる。

治療できる段階であるのか、それとも…「NO」なのか。

最初の入院先では、確かに治療できる段階であるとは説明を受けた。

しかし転院して実際に手術を受ける病院で、主治医が何と発言するのか?
 
闘う覚悟は変わらないとは言え、今現在の病状や、今後の治療法に関する説明が行われる日、取り乱してしまいかねない、激しく脈打つ自分を感じずにはいられなかった。

心臓が締め付けられるかのような息苦しいような感覚。

あの…なんともいえない嫌な感覚だ。

オレだけでなく、数多くの人が、この瞬間に直面するのだろうな。

ただ、ひたすらに祈った。

胸の中で繰り返し祈った。

足りないアタマが、根を上げるくらいに、あれこれフルスロットルで考え巡らせた。

どんなに強がってみたところで、怖くないわけがなかった。

自分と向き合う、それは時として凄まじく怖い瞬間でもあるのだと、初めて思い知らされた。

すなわち、その瞬間とは自分の命を直視するということでもあるわけだ。

主治医を中心として、家族と共に部屋に入る。

オレの状況を心配して駆けつけてくれた、MATSUDA(BADWHERE)も、イスに腰かけている。

この時ばかりは、MATSUDAを見て笑う余裕など、もちろん持ち合わせていない。

主治医の言葉に耳を傾ける。

膵臓以外にも数箇所切る、大がかりな手術ではあるが、治療できる段階であるとのことだった。

そして治療の説明のあと、前向きに共に頑張っていきましょうという言葉を聞けた。

オレは、頭を深く下げ、「どうか御願いします」そう言った。

体中の力が、すぅ〜っと抜けていくようだった。

救われた。

それが隠しようのない本音だ。

物心ついた頃から、1人で考えていた。

命ってものを。

考えれば考えるほど、不安になって、寂しくなって、怖くなって、言いようのない気持を誰かに分かってほしくて。

肉体は滅びても魂は、決して…くたばりゃしない。

そう信じているくせに、死ぬのが怖くて仕方なくて。

矛盾してやがると言われるかもしれない、でも、これがオレなんだ。

生きて、生きて、生きまくりたい! 

生きて、生きて、行きまくりたい!

ずっと、そう思って生きてきた。

両親も、少し安心した表情を覗かせていた。

MATSUDAも、喜んでくれていた。

オレはといえば、全身の力が抜けたような、疲労感を味わっていた。

どことなく心地良い、そんな不思議な感覚だった。


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